第460回大阪眼科集談会 その5(1304) 特別講演 「眼科におけるAIの進歩とその応用」②
2024年 06月 18日

続き・・
ここまでは、文章作成だが、次のステップは画像作成・・
画像生成AI
l Midjourney: https://www.macnica.co.jp/business/ai/blog/143501/
⇒(LeapMotion社)『打ち込んだテキストから画像を生成できるAI画像生成サービスです。テキストは、単語でも文章でもOK。描きたい絵のイメージやキーワードを打ち込むことで、そのイメージに沿った画像を作れます。』
l DALL-E2: https://www.sedesign.co.jp/ai-blog/dall-e2 (ChatGPTの開発でも有名なOpenAIが開発)
l StableDiffusion: https://sogyotecho.jp/stablediffusion/ (イギリスのスタートアップ企業Stability AI)
l Firefly: https://schoo.jp/matome/article/1737
⇒『Adobe社によるAI 「クリエイターが普段話す言葉とその他の入力情報を使ってさまざまな制作作業を簡単に行えるようにすること」を目標に作られました。』
※イメージする画像の詳細な情報を入力すると、画像化してくれる(らしい・・)。文章も画像もAIが作成してくれる時代になったのか・・。 今後世の中には、それなりに完成されてはいるけど、個性もなく面白みもない文章や画像があふれるのだろうか。それともバラ色の世界・・・ちょっと嫌な時代の予感
マルチモーダルAI:テキスト、音声、画像、動画、センサ情報など、2つ以上の異なるモダリティ(データの種類)から情報を収集し、それらを統合して処理する人工知能(AI)
l Med-Gemini: https://note.com/yatima/n/nf794afe9095d (Google社が作った医療系AI)
l GPT-4o: https://aismiley.co.jp/ai_news/what-is-gpt4o/ (OpenAIが開発した最先端のAIモデル)
現時点では、これらのAIが医師を凌駕して、AIさえあれば医師いらずとはなりませんが、有効利用すれば非常に便利なツールであることは間違いないですが、将来の医師像はどうなるのでしょう。昔、辞書をひきつつ苦労して英文を読んだ時代から、優秀な自動翻訳ですらすら英文が読めるようになったように、傍らに更に進化したMed-Geminiがあることが当然の状況で医師として教育されていくと、どんな医師になるのだろうか・・・。ポンコツは減るかな・・いやMed-Geminiで武装したポンコツは怖い?
https://research.google/blog/advancing-medical-ai-with-med-gemini/
AIツール
※様々な有料ツールが提供されていて、うまく利用できるかも^^;
流石にもう、図書館に行っている場合じゃないのか。私はあまりしていないが・・・昔昔、論文を書く場合、重要な論文の最後にある参考文献を図書館でかき集め、コピーして、ホチキス止めして、ときに辞書を片手に、ラインマーカー引きながら、苦しみながら読む。また参考になる論文が出てきたら、図書館へ行く。Pに『あの論文読んだ?』と言われても、困らないように頑張った。図書館にはよくM助教授がおられた。先生は、台車に本を山積みにして、個室に持っていって読まれていたような・・・。あの後ろ姿が忘れられないな。でも、AIをうまく使えば、もうこんな作業は、自宅で珈琲でも飲みながら、遥かに効率的にできるのかも。英語論文だって、何ならフランス語でもロシア語でもスイスイ読める(読まないけど・・)。時代の変化を感じざるを得ない・・
l ChatGPT-4o:https://www.ai-souken.com/article/summary-of-chatgpt-updates :『アメリカのOpenAIが開発した会話型 AIサービス。ユーザーがテキストメッセージを入力すると、それに応じた答えを返してくれます。簡単な質問だけではなく、文章の要約や、小説や詩の創作などにも使え、個人的な用途だけでなく、ビジネスの分野においても着実にChatGPTを取り入れている企業が増えています。』
l Elicit: https://romptn.com/article/30515 :論文検索ツール
l perplexity: https://www.ai-souken.com/article/perplexity-ai-explanation :元Google AI研究者らによって提供されるAIアシスタント(無料!)
l CONNECTEDPAPERS: https://togotv.dbcls.jp/en/20230404.html :関連論文の探索・可視化
l consensus: https://ipeinc.jp/media/consensus/ :論文検索エンジン
l Microsoft365copliot: https://sogyotecho.jp/microsoft-365-copilot/ :WordやExcel、PowerPointなどのMicrosoft製品を生成AIの機能を通じてサポートしてくれる機能
2,Deep Learning と医学研究
医学(特に眼科)領域で、AIがどのように活用されているか?
l 糖尿病網膜症は診断可能⇒『「IDx-DR」は、眼底画像から糖尿病性網膜症を即座に検出するシステムとして、FDA(米食品医薬品局)が世界で初めて認証した自律型AI診断システム』
⇒ https://youtu.be/_ANdpTkAiA4?si=6L-frh9aV-rgD2oh
※ https://www.topcon.co.jp/news/3436/
※ https://www.digitaldiagnostics.com/
l 皮膚がんは?⇒
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/14d13d6fe2ea1b89f4301d6774573943d2ade7c3
https://www.shinshu-u.ac.jp/zukan/cooperation/ai.html (これは便利!)
l 乳がんのリンパ節転移 ⇒ https://oncolo.jp/news/171222k01 (7年前の記事でこれなので、今なら、AI圧勝?)
l 肺がんの病理組織から変異遺伝子を予測(肺がんは遺伝子変異別に治療法が異なる。病理組織の画像をAIで変異遺伝子を予測させると、治療法決定までの時間が短縮可能?)
l 糖尿病網膜症、全てAIで判定するより、一時読影をAIでしてその後眼科医が読影するのが効率的。
l 眼底写真から心血管系のリスク評価、年齢・性別・血圧を推定、そして眼底写真から余命を?
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31015713/
眼底写真1枚から得られる情報は膨大・・・^^;
⇒ 『・・・・以前は網膜画像に存在するとは考えられなかったまたは定量化されていなかった年齢(平均誤差3.26歳以内)、性別(AUC=0.97)、喫煙状態(AUC=0.71)、収縮期血圧(平均誤差11.23 mmHg以内)、および重大な不利な心臓イベント(AUC=0.70)などの心血管リスク要因を予測しました。』
l 専門知識がなくても、医者でも、AIを利用したソフトの作成可能
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33323271/
l FoundationModel
https://atmarkit.itmedia.co.jp/ait/articles/2302/27/news014.html
https://blogs.nvidia.co.jp/2023/06/19/what-are-foundation-models/
⇒ これを利用して、希少疾患への対応も可能に。
l 眼底写真からの推定年齢と実年齢との差から、死亡リスク、心血管系リスクの評価が可能?
眼底写真からAIが予測する年齢と実年齢との差が情報になる時代に・・。実年齢より眼底写真年齢が老いている事そのもの(retinal age gap)が重要な情報。
実年齢の方が老けていたら ⇒ accelerated aging
実年齢の方が若かったら ⇒ deceleratedaging
また眼底写真一枚から、糖尿病網膜症発症リスク、動脈硬化指数、心血管疾患発症リスク、脳卒中リスク、そして死亡リスクまでも・・・。昔眼底を見たら色んな事がわかると、何も分かっていなかった時代に言われていたが、本当にそんな時代がやってきたのか・・
l https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35042683/
※昔親父の眼底を一度だけ見たことがある。まだまだ元気だった親父だったが、意外に動脈硬化が進んだ眼底だったのでちょっとショックだった。思っていたより『accelerated aging』だったから・・・・
※ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10110236/
3,AIの臨床応用
https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/1811/13/news026.html
『画像や結果の解釈を医師に依存しない自律型のAI診断システムとして、FDA(米食品医薬品局)が初めて認証』⇒Dx-DRは、眼底画像から糖尿病性網膜症を即座に検出できるシステムだ。画像や結果の解釈を医師に依存しない自律型のAI診断システムとして、FDA(米食品医薬品局)が初めて認証した。眼底カメラは、TOPCON製「TRC-NW400」。
日本でのAI医療機器開発状況

インフルエンザ検査機器として保険適応取得したのが、ノドカ(AI医療機器としては初)
治療アプリ:禁煙補助と高血圧治療
https://sc.cureapp.com/d/about/
https://cureapp.co.jp/productsite/ht/
4,医療AI社会実装のための日本眼科学会の取り組み
優秀なAI機器が生まれ、それが社会実装されるために・・
l 日本眼科AI学会 http://www.jsaio.jp/
l JapanOcular Imaging Registry http://www.joir.jp/
国レベルで、データ収集している⇒
l http://www.joir.jp/service/index.html
l http://www.joir.jp/data/index.html
G-Data
『公益財団法人 日本眼科学会のレジストリ事業を担う一般社団法人 Japan Ocular Imaging Registry (JOI Registry)から①眼底画像の読影補助を行うAIエンジン②前眼部画像の診断補助を行うAIエンジンのライセンス供与を受け、それぞれ医療機器プログラムとして薬事承認を取得し製造販売を行います。』
l 眼底:https://g-data.co.jp/gantei_ai/
l 前眼部:https://g-data.co.jp/zenganbu_ai/
l 角膜疾患判定AI https://cornea.gr.jp/info/20240408/
Determination ofprobability of causative pathogen in infectious keratitis using deep learningalgorithm of slit-lamp images:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8608802/
※今まで多数の症例を経験し、講演会で何度も教えていただき、うん十年経過し、それなりに診断能力が備わってきたとも感じているが、しっかり学習させたAIは、そんなもの軽々と越えてしまうのか。ちょっと寂しいような安心なような・・・
l 手術動画解析AI
5,医療AI活用の注意点
①因果関係と相関について
※因果関係がないのに相関(+)に注意
②データ収集段階でのバイアス
③AI機器の目的:スクリーニングなのか診断なのか・・
※陽性的中率と陰性的中率。有病率が低いと陽性的中率が低くなる。
④AIが必要な場面なのか・・

