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Visco-Canalodialtion&Trabeculotomy&Plasty ab interno (1338)

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梅が咲きだすと、何故かいつもこのフレーズが湧き出てくる・・『梅は咲いたか 桜はまだかいな 柳なよなよ 風にゆれる ・・・・』野口雨情の春の唄らしい・・。桜まであと2週間ぐらいかな。

枚方方面のカリスマ眼科医のKOWA WebConferenceを聴講しました。講演時間が、楽しい夕食の一時と重なりましたが、演者から、IDとパスワードまで送られてきて、圧に負けてしまい、一杯やりつつ聴くわけにもいかず、夕食時間を40分遅らせて、聴講したのですが、勉強になりましたm(__)m

※経歴を見ると、演者の先生にお会いしてから、41年になりますが、全く変わってない部分と、大きくかわってしまった部分と・・・^^;

今回は、グラアルファの話。先生にしては、珍しい薬物治療の話かと思えば、隠れメインテーマは、ストリームラインの話だったようです。グラアルファは、実は気に入っていて、私も徐々に使うようになっています。この薬剤はアイファガン(ブリモニジン)とグラナテック(リパスジル)の配合剤です。緑内障点眼治療のファーストチョイスは、長らくプロスタグランジン製剤で、一般的にはその次が、β遮断剤かCAIで、アイファガン(ブリモニジン)の出番は後回しになってましたが、副作用に目をつぶれば、意外に眼圧下降も良好だし、神経保護効果も確認されているので、非常に出番が多くなっています。ただ、鳴り物入りのグラナテックでしたが、どうも最後の最後になることが多く、単独使用する機会が少ない状況でした。そこで登場したのが、グラアルファ。眼圧下降効果もまあまあだし、神経保護も期待できるとなると、第一選択はPGだとしても、2番目としてグラアルファのチョイスはありかもしれない。何かと厄介なβ遮断剤を使わない治療戦略が可能に。

興和のHPから拝借した図↓

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  • グラナテック(リパスジル):主経路からの流出促進
  • ブリモニジン:房水産生抑制+副流出路からの流出促進

絵に描いた餅かもしれないが、一応リパスジル+ブリモニジンであるグラアルファは、房水産生抑制に加えて、主経路・副経路ともに流出促進に働くことになる。リパスジルが、主経路つまり線維柱帯経由の流出路促進作用だからか、高い眼圧は下げるが、正常眼圧は下げないようだ。主経路経由なので、上強膜静脈圧以下には下がらないのかもしれない。

ただ、、これらの点眼の問題点は副作用(アレルギー)の多さにある。グラナテックは、眼瞼炎・結膜炎、ブリモニジンは結膜炎がメインかな。これは他の点眼よりかなり高頻度(印象あり)。長期的には、20%前後脱落することになるらしい。グラナテックの経験はあまり多くないが、ブリモニジンは、長期に使っていると、結構な頻度で発症してくる。ただ、他院から流れてきた症例でしばしば経験するのだが、結膜炎の程度が比較的穏やかなので、我慢して点眼し続けているケースも多いのでは。副作用なくうまく行っていると思ってるケースでも、時間の経過とともに発症してくるので注意が必要だ。

このグラナテックの開発に携わった谷原先生も、今回の演者の山岸先生も、昔天理病院におられた永田誠先生の門下生で、かつてマイナーだったトラベクロトミーを全国的に普及させた功労者。関西医大だって、1984年に山岸先生が天理から戻られてから急速に増えたと記憶している。だから(?)、POAGにおいて、最も房水流出抵抗の高い場所(傍シュレム管結合組織)に作用して、流出抵抗を正常化する薬剤には、非常に興味がおありだろうし、この薬剤が有効な症例は、実質その部位の抵抗をゼロに近いところまで下げる手術も有効と考えても不思議ではない。

・・・・・ということで、話は、日本では、山岸先生が先頭を切って、ストリームラインを用いた手術、まだ正式には、名前も決まっていない、前房側からの『ビスコカナロストミー』の話へと展開する。絶対これが主目的やったんやな・・

トラベクロトミーが前房側から行われるようになって久しい。トラベクトーム、カフーク、谷戸式、S-LOTなど多彩だが、すべて、主経路の前房とシュレム管間の流出抵抗をほぼゼロにする術式なので、どんな緑内障でも15前後に落ち着く。ただ、このストリームラインを用いたビスコ(略称)は、少し変わっている。先端から針(150μmの鈍針)のようなものが出て、線維柱帯を穿刺して、その先端からワンクリックで7μlの粘弾性物質が出るらしい。これを最大8回行える(通常34回)。鈍針を横にスライドさせると容易に線維柱帯切開が可能らしい。この粘弾性物質は、シュレム管から集合管へと入り、管腔を拡張させる。この針先を少しスライドさせて線維柱帯切開を併用する山岸変法の場合、主経路最大の流出抵抗を切開するだけではなく、シュレム管から後方に流出抵抗がある場合も、ビスコで管腔を拡張させることで、更に主経路全体の流出抵抗を減弱できることになる(若干理想論かも)。通常のLOT intenoより出血が少なく、一過性眼圧上昇も少ない。加えて、iStentのような異物を眼内に残すこともないという究極の流出路再建術(かもしれない)・・・

Visco-Canalodialtion&Trabeculotomy&Plastyab interno

演者は、こう呼びたいようだが、流石に長すぎ・・

手術を希望される方(勿論適応がある場合だけだが)は、ひらかた山岸眼科へ(^^



by takeuchi-ganka | 2025-03-10 10:37 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka