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第465回 大阪眼科集談会 その1 (1341)

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今年はこれで我慢するか・・


1 転移性眼窩腫瘍により圧迫性視神経症をきたした一例
○笠 珠莉、春名優甫、本田 茂(大阪公大)

80歳女性。緑内障でラタノプロスト使用中。一部浸潤なのか、圧迫だけなのかわからないけど(多分圧迫だけ?)、眼窩先端部の腫瘍性病変による圧迫性視神経症で、一時的には光覚(-)となったが、抗がん剤で腫瘍が縮小し圧迫解除されて、視力改善が得られた。原発は肺がん。

※オシメルチニブ:https://oncolo.jp/drugs/tagrisso 

※圧迫された神経は、その後、①圧迫・虚血・伝導ブロック⇒②脱髄⇒Waller変性・・となるが、③まで行ってなかったら、圧迫解除で回復可能。光覚(-)となっても、すぐに諦めることはない。数ヶ月は希望あり?OCTGCC解析の悪化(-)は、参考になるかも・・

2 視神経周囲炎(optic perineuritis: OPN)1
○野本裕貴、槇田翔太郎(近畿大)、佐藤寿樹(富田林)、日下俊次(近畿大)

視神経炎ではなく、視神経周囲炎の話。49歳女性。霧視・視力低下・中心暗点、OCTでは僅かに視神経腫脹しているようだが、検眼鏡的には、ほぼ異常なし。MRIでは眼球付着部位近くの視神経周囲がリング状の高信号(tram tracksign, doughnut sing)。ステロイドパルスで、改善。

ANCA関連血管炎、梅毒、サルコイドーシス、IgG4関連疾患などに合併することあり。

3 単純硝子体切除とガスタンポナーデのみで軽快した強度近視性網膜分離の1
○田邉ゆき(済生会茨木病院)、水野博史(大阪医薬大)、石郷岡 岳(大阪医薬大三島病院)、児玉昂己、大須賀 翔、喜田照代(大阪医薬大)

一般的には硝子体切除、ILM剥離、ガスタンポナーデだが・・・。70歳女性。眼軸両眼とも31mm以上。白内障手術したが、IOL入れず。その後、左眼の網膜分離症。視力は(0.8)。手術試みたが、眼軸長すぎて、後極部に器具が届かないのでILM剥離できず。最終的に単純硝子体切除と中心窩外方に医原性裂孔ができて網膜光凝固して、ガス注入しただけ。それでも、網膜分離改善して、視力改善。

※極端な長眼軸の場合、ポート位置を後ろずらすといい・・

4 両眼に発症した白内障術後眼内炎の一例
○越智靖之、大塚友貴、三島 雅、谷村直紀、川村 肇、齋藤伊三雄、大路正人(多根記念眼科病院)

恐ろしい話。51歳の女性が1週間開けて、両眼に白内障手術を受けた。左眼は9日目、右眼は8日目に眼内炎発症。手術手技・器具などには特に問題はなかったらしい。51歳の健康そうな女性の白内障手術なのに、何故か両眼ともStaphylococcus Lugudunensisによる術後感染。何故だろう、特殊な事情があったのだろうか。皮膚の常在菌だとすれば、術野の消毒の問題なのか・・・。この菌は、角膜に感染すると、すぐ後ろに行ってしまうブドウ球菌らしい?ただ、弱毒菌なので発症まで1週間以上。治療はバンコマイシンとセフタジジムを灌流液に入れて硝子体切除、術後も硝子体注射することで改善。

http://www.theidaten.jp/wp_new/20191127-77/ 

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201908/562050.html 

5 長期の視機能経過を得られたMEPAN症候群患者の1例
○藤野貴啓、松下賢治(大阪大)、桒山良子(びわこ学園医療福祉センター)、青天目 信、北畠康司(大阪大小児科)、西田幸二(大阪大)

https://www.mepan.org/what-is-mepan 

MEPANは、ミトコンドリア脂肪酸合成経路(mtFAS)の遺伝子であるMECR遺伝子の突然変異によって引き起こされる。MECR遺伝子は、体内のミトコンドリアが呼吸(エネルギー)や他の多くの代謝過程に必要な脂肪酸を作るのを助けるタンパク質を作る遺伝子である。この経路とMECRの変異がどのようにしてMEPANの症状を引き起こすのかを完全に理解するためには、さらなる研究が必要である。』



by takeuchi-ganka | 2025-04-14 18:01 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka