第466回大阪眼科集談会 その2 (1346)
2025年 06月 20日

5 非若年者の強膜炎治療中に梅毒感染が判明した2症例
○向井規子、田尻健介、武市有希也、喜田照代(大阪医薬大)
通常眼科領域の梅毒といえば、後部ぶどう膜炎で、強膜炎で梅毒を想定することは稀だが・・
- 68歳女性。両眼強膜炎。フルオロメトロン無効、ベタメサゾンもあまり効かないので紹介受診。採血結果梅毒診断。神経梅毒も合併。「3ヶ月以内に夫以外の男性との性交渉(+)」あーあ・・。アモキシシリン投与開始し、改善。
- 45歳男性。ステロイド点眼で改善しない強膜炎(0.02%フルオロメトロンだけど・・・)。採血で梅毒確定。髄液検査で神経梅毒診断。「3ヶ月以内に風俗店利用」・・・。ペニシリンG点滴で改善。
※2例ともびまん性強膜炎
※最近梅毒が増加しているらしい。何故??
6 特発性黄斑円孔に対する50%液空気置換による硝子体手術の成績
○三木理夏子、山本 学(大阪公大)、本田聡(市立柏原病院)、本田 茂(大阪公大)
ILM剥離を含む型通りの手術だが、液空気置換を50%に。フェイスダウンは、3日で十分?円孔閉鎖できていたら、フェイスダウン解除。空気による押し付けは50%でも十分?それより、フェイスダウン期間が短くて、早期に円孔の状態が把握できる方がいいらしい。
※ただ、やはり再手術の判断時期は難しい。術後3日目に再閉鎖しているかどうかで・・判断というのが一応の基準。再手術といっても、もう一度空気を入れるだけの処置って感じ。2回目は100%入れて、フェイスダウンをしっかり・・それぐらい?
7 下眼瞼外反症に対するLER瞼板後面固定法および内側結膜切除の併用
○南 愛(豊中市)、佐藤陽平、藤田恭史、相川美和(大阪市)、鹿嶋友敬(東京都)、中村 聡(明石市)
オキュロフェイシャルクリニックから。外側メインならLTS(Lateral tarsal strip)のみ。内側(内眼角・涙点側)の外反は、LER瞼板後面固定法に内側結膜切除併用して良好な結果。
8 眼窩多形腺腫により脈絡膜菲薄化をきたし視力低下に至った症例
○岩﨑莉佳子、北口善之、河本晋平、西田幸二(大阪大)
アプローチ困難な腫瘍の場合、視機能低下、整容面での問題がお大きくなれば、手術。今回は、36歳男性で、徐々にOCTで網膜外層障害(compressive retinal degeneration)、視力低下してきたので(1.5⇒0.4)、手術へ。術後OCT所見も改善・・
9 内視鏡下眉毛挙上術の検討
○佐藤陽平、相川美和、藤田恭史(大阪市)、南 愛(豊中市)、中村 聡(明石市)、鹿嶋友敬(東京都)
オキュロフェイシャルクリニックから。色んな事してるなあ・・・眉毛下垂、下垂術後、眼瞼痙攣、顔面神経麻痺などが対象。この手技は、日本では、ここだけ・・らしい。全麻下で、所要時間は1時間から1時間半。

