第468回大阪眼科集談会 その2(1356)
2025年 10月 24日

5,網膜色素変性にTerson症候群を合併し黄斑浮腫を生じた1例(大阪医薬大)
47歳男性。1年前に難聴(+)(不幸にも中国で)。コロナ騒動で帰国できず、やっと帰国になったら、空港で意識消失、救急搬送。聴神経腫瘍による水頭症で、SAH発症して脳室ドレナージ。その後やっと帰国。夜盲、視野異常、右眼霧視があったので、眼科受診して、網膜色素変性症とテルソン症候群と診断。そしてCMEも。カジリノゲナーゼとトルソプト点眼で改善
報告例はないが、テルソン症候群がCME発症を誘発?(もともとあったのかもしれない・・)
6,両眼視神経乳頭浮腫を契機に発見された脳静脈洞血栓症の1例(大阪公大)
脳静脈洞血栓症の症状⇒教科書的には、『主な症状は、進行性かつ持続的な頭痛や吐き気、嘔吐に加え、意識障害や痙攣、麻痺など多彩な神経症状』 ただ、診断はなかなか困難らしい。視神経乳頭浮腫があり、脳圧亢進が疑われても・・
43歳男性。左眼霧視。頭位変更時の視力障害あり眼科へ。視力良好だが、両眼視神経乳頭浮腫(+)。脳外科で確定診断・治療まで時間がかかり、最後には腰椎-腹腔シャントを受けたが、3ヶ月後には左眼は不可逆的視力障害に。
7,眼瞼下垂に対する上眼瞼挙筋短縮術後の角膜上皮障害についての検討(大阪大)
要するに、術前に眼瞼が下がっていて(MRD-1が短い)、あまり自分では挙上することができず(眼瞼挙筋機能低下)、また元々ドライアイ(BUT短縮)があれば、術後ドライアイが明らかになる・・・。まあ当たり前とも言えるが、これを数値化:MRD-1が2.5mm以上改善、術前眼瞼挙筋機能8mm以下、術前BUT5秒未満の症例は、危険。ハイリスク群には、手心を加えるのだろう・・
元々ドライアイがある眼の鼻涙管閉塞を治したら、ドライアイが顕性化するのに、ちょっと似ているかな。
8,涙小管近傍皮膚切開による涙小管造袋術(オキュロフェイシャルクリニック大阪)
あまり聞いたことのない手術だったが、『涙小管造袋術は、涙小管の閉塞や狭窄が高度で通常の再開通処置(涙小管形成術など)では涙の流れを確保できない場合に行われる涙道再建術の一種』らしい。今回は、涙点が見えない(見つからない)場合の涙小管造袋術。導涙機能に重要なホルネル筋を損傷しないように瞼縁を水平に切開して、ちくわのような涙小管を見つけたら、断端を瞼縁に固定する。元々は、ドライアイの手術として行われた手技の応用?

