第一弾:遠視(の続き)
2007年 05月 02日
前回も述べましたが、この二つの数字の関係が重要なのです。遠視度数も年齢に応じて若干変化しまが、話が複雑になるので、遠視度数は固定だとしましょう。すると、加齢に伴う調節力の変化(低下)が、遠視の人の見え方に影響を与えるのです。
調節力は、
10歳 12D
30歳 7D
40歳 4D
50歳 2D
60歳 1D
と年齢に応じて低下します。例えば、遠視が+2Dあれば、調節力は、ここで2D消費しますので、残りの調節力と見え方の関係は、以下のようになるのです。
10歳 10D ⇒遠くも近くも◎
30歳 5D ⇒遠くも近くも◎
40歳 2D ⇒遠くは〇、手元は△。疲れると中間距離も△。
50歳 0D ⇒遠くは〇~△、近くは××。疲れると遠くも×。
60歳-1D ⇒遠くも×、勿論近くは××。
つまり、『遠くがよく見える』筈の遠視ですが、+2Dの遠視であれば、30歳頃までは、全く問題なく、遠視の存在に気づくこともありません。ところが、40を過ぎる頃から疲れやすくなり、50歳過ぎると遠くも見づらくなります。遠視度数が+3Dあれば、35歳過ぎから疲れやすく、45歳頃から遠くも見づらくなるのです。
遠視は、条件によっては、遠くがよく見える眼ですが、本当は、調節力の力を借りなければ、どこにもピントの合っていないのです。難しい話なので、割愛しますが、子供の時には、弱視の原因になりますし、大人でも、眼精疲労の原因になりますし、早くから老眼の症状が味わうことになるのです。私は近視の方が100倍快適だと思います。
遠視は、手強いのです!