屈折矯正手術について考える:その3
2008年 04月 17日


このレーシック:LASIK (laser in situ keratomileusis)という手術は、熟練された技術というよりは、殆どの部分を機械が自動的に行う手術のようです。だからこそ、再現性・正確性が高いのだとおもいます。ただ、機械の選択、そのセッティングには、気を使うようです(金も使いそうですが・・・)。
この手術は、もともと眼鏡やコンタクトレンズを使えば、問題なく見えている眼が対象です。だから、絶対失敗は許されない。当然、非常に高いレベルの結果を保証しないといけません。果して、その現実がどうなっているのか正確な数字は知りませんが、他の手術に比べ、合併症の頻度は格段に低い筈です。が、当然ながら、零ではないようです。
フラップ作成にまつわるトラブルとしては、
☆まず、機械(マイクロケラトーム)のトラブルがあるようで、動かない・吸引圧が上がらない・止まる・・・など。その他に、
1、短い、薄い、或いは不整な不完全なフラップ
2、フラップに孔があく
3、フラップが外れる
4、角膜穿孔
※このマイクロケラトームによるフラップ作成は、手術の成否を決定するといってもいいようで、機械のセッティングは非常に重要・・・だそうです。
レーザー照射に関しては
1、セントラルアイランド(中心に切除されない部分が残る)
2、コールドスポット(不十分な切除領域)
3、偏心照射(アイトラッキング機能が低い場合?)
※データの入力ミスがなくて、頭と眼が固定さていたら、問題なく行われる筈ですが・・・
術後のトラブルとしては、
1、フラップ下異物(問題にならないことも多い?)
2、DLK(Diffuse lamellar keratitis ) (ステロイド点眼でやがて消えることが殆ど)
3、SPK (ドライアイの時のような、角膜上皮障害、やがて正常化する)
4、フラップの皴( flap striae ) (小さな皴は問題ないが・・・)
5、フラップ下上皮増殖( epithelial ingrowth)
6、角膜混濁 など。
術後時間が経過してからは、
1、戻り (近視のレーシックでは、術後近視化することがある。再度レーシックは危険?)
2、角膜エクタジア(薄くなった角膜が前方へ突出してくる)
※このエクタジアを回避する為に、PRKや下記に紹介するLASEKやEpi-LASIKを行うことがある。
などが問題となるようです。勿論、機械・手技の改善により、非常に完成度を増してはいるそうですが・・・ その4へ続く