第37回 関西医科大学眼科同窓会総会 その2 (275)

井街賞受賞記念講演

1、糖尿病網膜症とPEDF  松岡雅人


 講演の内容は、難しくて、理解できないので、一般論でごまかします。
 糖尿病の高血糖は、終末糖化産物AGEs(advanced glycation endproducts)の産生を誘導します。これがどの程度蓄積されているかが、糖尿病の合併症、眼の場合糖尿病網膜症の危険性を知る指標と考えられているようです。このAGEそのものが、受容体であるRAGEを介して周皮細胞のアポトーシスを惹起したり、またAGEs-RAGE系が直接血管内皮細胞に作用したり、直接・間接にVEGFを含む様々なケミカルメディエイターを誘導して、糖尿病網膜症の初期から増殖糖尿病網膜症にいたるまで深く関わっているといわれています。
 PEDF(Pigment Epithelium-Derived Factor)は抗酸化活性を介してAGEsによる周皮細胞のアポトーシスを抑制するのみならず、VEGFやサイトカインの誘導を抑え、血管新生や血栓傾向、炎症反応に対しても保護的に作用すると言われており、彼の研究は、このPEDFの動態を糖尿病網膜症の手術サンプルやDMモデルラットを用いて解明しようとしたもののようです。ヒトのDMRとラットモデルでPEDF動態が異なるとか、VEGFによって惹起されるretinal leukostasisは、網膜微小循環における糖尿病網膜症の出発点?で、PEDFはこれを抑制するとか・・。ということで、このPEDFは、治療への応用が期待されているようです。まあ、そんなに簡単にはいかないでしょうが。

2、網膜色素上皮細胞におけるオルニチン細胞傷害機構の解析 金子志帆
一アミノ酸トランスポーターCAT‐1のスペルミンによる誘導一

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 これも、よくわからないので、ごまかします。
 脳回転状脈絡網膜萎縮症 (Gyrate atorophy) という病気があります。この疾患は、OAT(オルニチンアミノ基転移酵素)という酵素が欠損または低下する為に、血中のオルニチン濃度が上がり、その為に?網膜色素上皮障害を原発とする特徴的な眼底所見を呈する網脈絡膜委縮症です。このオルニチンをサル眼の硝子体内に微量注入すると視細胞や脈絡膜毛細血管板の障害をはるかに先行して、網膜色素上皮が選択的に障害されます。(左の図:懐かしいなあ・・・) しかも障害される網膜色素上皮は、眼底赤道部がメインで、後極部は見かけ状正常に保たれます。20年ほど前、そんな実験に関わったことがありました。当時は、網膜色素上皮が何故障害されるのかは、まったく興味がないというか、手の届かない謎であり、興味は、網膜色素上皮が障害された後の、脈絡膜毛細血管板や視細胞の形態学的変化であり、再生した網膜色素上皮の働きなどでした。あれから20年ほど経過したのですから、随分進歩を遂げているのは当然です。
 何故、オルニチンが網膜色素上皮を障害するのか、というこの問題の本質に迫る研究ですが、残念ながら、私には殆ど理解できませんでした。アミノ酸を細胞内に運ぶアミノ酸トランスポーターの中で、オルニチンにかかわっているのは、CAT-1,y+LAT2のふたつのようで、特にCAT-1が特異的なトランスポーター?OATが欠損している網膜色素上皮では、オルニチンによりCAT-1が誘導され、その誘導には、ODCの代謝産物の中のポリアミンの中のにspermineが特に深く関与している・・・。だから・・・?やはり私には理解しかねます。
Commented at 2008-05-22 22:21 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2008-05-23 11:44
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by takeuchi-ganka | 2008-05-21 12:59 | 学会報告 | Comments(2)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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